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丹後機業の景気動向

京都新聞Top News 平成12年5月13日掲載・危機感高まる京都の和装業界に「衝撃」
連載・危機感高まる京都の和装業界  (中)「自縛」
連載・危機感高まる京都の和装業界  (下)「革新」
 
織物指導所だよりから抜粋

「職人の芸術」ともいえる陶芸品や着物など、
日本には後世に残すべき大切な文化が伝承されている。
しかしながら、売り方は複雑で庶民には縁遠い流通事情がある。
日本の伝統産業の流通は時代劇に例えると分かりやすい。
昔は日常的必需品であったのだが、職人が減り希少になるにしたがって、
職人が芸術家に祭り上げられた。
しかしながらその立場は弱く、現代版「士農工商」の
図式がピッタリと当てはまる。

丹後ちりめんと日本独特の構造不況の構図についてのページヘリンク

京都新聞12月4日掲載  ⇒
岐路に立つ京都織商 和装需要減で衰退 京都新聞記事
日本経済新聞記事
京都新聞記事2
TV・MBSナウ
京都府総合センター
 

いままでの大量消費の時代にはメーカーが大規模な商品PRをやって、
問屋が物流業務をこなし、全国の小売り店で大量陳列し販売する。
・・・といった図式が一般的でした。

現在、長期にわたる小売店の売上減によるしわ寄せが問屋と
メーカーの 財務体質の悪化や信用不安を招いています。
丹後の契機動向は地場産業の機械金属加工や繊維関連の受注量に 左右されていますが、
あいつぐ問屋・メーカーの廃業・倒産のあおりを受け いままで経験したことの無い危機的な状況を迎えました。
地場産業に依存する産地の景況は、今後ますます悪化すると言われています。

私たち産地のメーカーの立場は弱く力も尽きてきました。
流通は崩壊の一途をたどっていますが、その後に新しい絹織り文化が芽生えることを切に願っています。

丹後の産地は、下請け体質から脱却できるか?

丹後各地の工房で新たな取り組みが始まった。
私たちが生き残るために取り組んできた軌跡と工夫をここに記します。
丹後をイタリア北部のリゾート地、コモのような
ファッションリゾートにしたいと夢見ています。
平成12年6月30日  生き残る為に伝説を創りたい!  手順などの記録・・個人的な日記です

  • 製造業は流通を飛び越せ

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    Real Video...MAYUKOちりめん工場

    丹後染め織り展

    京都府織物指導所.発行2000年3月10日号(No,317)

    丹後機業平成12年3月の動き
    萎縮商いが続くなか、小ロット、短納期化が定着

    概要
    和装市況は依然として低調で、消費者催事も業績に結びつかないため、会場の縮小、催事回数の減少、単独から共同開催にするなど経費を抑制する動きになっている。
    また、新しい商品を仕入れたくても、末端市場の動向が見えにくいうえ、新鮮な委託商品が少なくなっていることや信用不安の拡大により取引先の見直しが更に進むなど、打開の糸口が容易に見い出しにくい状況となっている。こうしたことから産地では、小ロット、短納期の受注生産が定着しつつある 。


    ---ちりめん−−−
    • 3月の生産数量は、主力の紋ちりめんが前年同月比9.5%減、無地ちりめんは同7.7%の減少となり、全体では▲8.9%とおよそ1年ぶりの大幅減産になった。
    • 市場は、3月決算企業の仕入れ控えや長期手形取引の改善を金融機関や取引先から求められ、現金取引への変更などによる資金繰りと信用不安の拡大から各企業とも売り場を狭め、市況は低調感を急激に増している。
    • 品種別では、振袖は、量産型の大手企業の破綻が続いているが、一部ではジャカード紋の金銀通しを中心に強気の姿勢を打ち出している企業もある。また、絞り・刺繍などを併用した訪問着や黒留の一部にも荷動きが見られる。
    • 生糸価格が高騰し、白生地の動きも良くなるのではと期待されたが、実需の悪さから、白生地価格に連動していない。しかし、白生地の流通在庫は大きく減少しているといわれており、倒産の影響を受けていない企業やNCなどと提携した素材を生産している機業では、昨年実績を確保し善戦している。白生地問屋が売り先の与信調査を強化しているため販売先・量は狭まり、丹後産地への発注量も減少基調を強めている。
      このような中、情報力のある機業では、紋柄の積極的な提案や機動力、コスト対応力を活かして好調に推移している機業もある。また、末端消費者情報を掴んで提案型の物づくりをする個人ブローカーや西陣メーカー、さらに染加工問屋からダイレクトに注文を受け販路を拡大するなどの動きも出てきている。  
    ---帯地−−−
    • 市場では、極端な低価格商品や値の張る商品は影を潜め、問屋催事に必要とする商品を中心に動きが見られるが、流通筋の信用不安が根強く動向眺めの様相を強めている。
    • 西陣メーカーでは、「織っても売り先がない」との声もあり、売り先が狭まっている様子がうかがわれ、帯の価格・数量の落ち込みが止まらないため廃業するメーカーも出てきている。また、減産していた高級品メーカーも先行きに見切りを付け機場を縮小するなど、大部分のメーカーは、委託生産から自己資金の範囲で無理をしない受注生産型に変わるにつれて、問屋等の支払条件も改善に向かって調整されつつある。
    • 丹後産地では、土日休日の休機や頻繁な紋替えなどで生産の能率は落ちている。また、代行店、機場も細かい仕事のやり方に対応してきているが、値のこなれた商品しか売れないため工賃にしわ寄せされ、収入減少の賃機の転廃業が進み、残った機場に仕事が集中する状況も出ている。
    ---広幅織物−−−
    • 服地では、化合繊は秋物本番の時期になっているが、定番品の一部に動きはあるものの全体的には荷動きは鈍い。正絹は、天然素材としての期待感は強いが売れ筋がはっきりしないため、秋物の原反決定も来春のサンプル企画も遅れ気味。
    • ネクタイは、倒産企業の影響から止まる機も出てきているが、春物最終版の急ぎものや秋冬物の見本取り、夏物ネクタイが一部に入るなど比較的順調な操業が続いている。経営的には低単価、短納期、小ロットで厳しい状況が続いているが、これへの対応が今後のカギとなっている。
      ●金襴は、市場在庫・機場の減少で安定した稼働。
      ●カーシートは、好調な自動車販売を受け増産する機場もあり堅調な稼働。   
    ---小物類−−−
    • 帯揚げ・襟地は、正絹では多品種小ロットの受注にうまく対応している機場と得意先確保のために機を動かしている機場があるが、いずれも厳しい状況が続いている。化合繊は依然として目立った動きがみられない。
    • 風呂敷は、化合繊・正絹ともに不需要期でもあり厳しい状況のまま推移している。

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    MAYUKOコレクションを作ってる縮緬機屋のプロフィール紹介


    平成11年は「きもの問屋街」京都室町筋の大型倒産が続発し、
    波瀾の年となった。
    7月にはついに110億もの負債を抱えた、丸十小泉の倒産によって
    丹後の機屋は致命的な被害を受けた。
    私たちと同じ悩みを持つ「流通構造不況業種」に従事する二世諸君は、
    どうか同じ間違いを繰り返えさないでください。
    私たちが生き残るために取り組んできた軌跡と工夫をここに記します。

    私たち、ちりめん機屋は
    天橋立をイタリア北部のリゾート地、コモのような
    ファッションリゾートにしたいと夢見ています。
    観光とリンクするための、詳しい提言書はここをクリックして下さい。

    出石町にシルクギャラリーMAYUKOがOpen!
    (写真は2月18日日本経済新聞に掲載紙面)

    以前より提言していました、
    長浜市の黒壁ガラス館のような観光とリンクした
    テーマ館の設立を目的に、行政・丹後・但馬織物組合関係皆様の
    ご指導・ご助言を得て、テスト的に宮津市のMippleに次ぐ
    シルク専門2号店を兵庫県の出石町にOpenしました。

    今回は観光客の集客力の関係で、織物工場を改装して出石町・地ビールレストラン横での出店となりました。
    ここは、ハイパーシルク製品のPRや染め織り品の販売を通じて、
    消費者ニーズを調査するためのアンテナショップです。
    将来「シルクの観光テーマ館」を設立提言することを目的に、観光客の流れや消費動向・
    リピート注文を取るためのインターネットの活用など工夫をこらし実験しています。
    行政・商工会議所関係の皆様はぜひ一度、視察にお立寄り下さい。 
    共存できる地場産業と観光のリンク方法や、遠方からも指名してきていただける物産館の設置実例と
    インターネットの活用や
    TVコマーシャルの効果的な利用方法を実験している丹後シルクの工房です。
    売り場面積は、100坪で、Open以来、現在の購買客数は一日平均で46人、売上げ平均は12万5000円です。
    まだ外部にPRをしていないので、当面は年商5000万円ペースで推移すると予想しています。
    シルク専門店として、今後の口コミ効果などによりリピートのお客様がふえれば、ピーク8000万円クラスのショップを目指しています。
    売上げはともかくとしても、ファッションリゾート地「丹後」の新たな観光資源となることを期待しています。
    4月には、「またのぞき」で有名な天橋立笠松公園のパノラマハウス(丹後海陸交通運営)がOpenするなど
    次々にファッションリゾートの施設が誕生しています。
    ぜひ一度「絹と神秘の国、丹後」へお越しください。

    観光とリンクするための、詳しい提言書はここをクリックして下さい。

                  

    繊維産業は流通構造不況
    産地一丸となった休機・減産と
    流通を省いた消費者直販型の完成品総合産地へ早期転換が望まれている。
    しかしながら、呉服関連産業の不振は単純に消費の冷え込みによるものではなく、
    下請け機屋→親機→生地問屋→染め加工問屋(→賃加工下受け)→産地問屋→地方問屋→小売り店
    といった中小規模の業者の分業流通構造
    の為、
    各段階での見込み生産・流通内部での仮需要の発生によって、
    見込み違いによる流通在庫の慢性過剰が産地へシワ寄せを招く原因となっている。


    他産地の取り組み例として、NEW,S報道を見ると..
    旧来の伝統産業も新しい顔を模索し始めた。
    加賀友禅で知られる金沢市を中心とする石川県の合繊織物産地が
    北イタリアのコモ市と提携、デザインや商品開発のノウハウを習得して今年10月に新製品を発売する。
    「下請けの織物加工からファッションの情報発信基地に脱皮したい」..

    イタリア北部のコモ市..コモでは1200人を超すデザイナーやテキスタイル・コンバーターが
    市場と生産現場を結ぶ分業の要(かなめ)を務める。
    さらに人材育成機関のコモクレモア、技術移転機関のテッシレ・ディ・コモなど
    重層的な産業支援体制が確立している。
    単に製品デザインを学ぶのではなく、地域の独自性をどうデザインし直すのか。
    起業の仕組みそのものを魅力的に作り直すリージョナル(地域)デザインが問われている...との記事も日経新聞に掲載。


    その他の問題点は、着物需要の低迷により各段階のマージン率が異常に高くなり、在庫の過剰感から産地や下受け賃加工の業者に不当な値引き・返品が慣例化していることである。
    素材(白生地)だけしか提案できない丹後の機屋は、
    このままでは着物の販売不振に比例して室町流通に消されてしまうだろう。

    さらに京都室町を中心とした白生地商や染め加工メーカーは目先の利益を求めて
    中国などの海外に年間200万反を超える「きもの白生地産地」を作り上げてしまった。
    友禅染めのキャンバスのような白生地は、近年のような不況時には
    不良品リスクが少なくて売れなければ 難繰りして返品のできる「丹後物」「長浜物」を少しだけ使い、
    景気が好くなると利幅の多い「海外物」を輸入する慣習が出来上ってしまったようだ。
    21世紀を目前に控えて、流通構造の見直しをしなければ
    「室町の下請け生地産地・・・丹後」は完全に消滅するだろう。
    無策で産地を潰してから「世界一の上質シルク生産地・丹後」の偉大さ・値打ちに気がつくのだろうか?

    難繰り=売れない商品を再検品し、難物として返品する事

    21世紀のビジネスキーワードは観光(写真は6月17日京都−3月17日朝日)

    京都府は伝統文化が受け継がれた観光地としても産業が成り立っている。
    将来性が不透明な室町の流通から一日も早く脱皮して、
    荒巻知事の提唱されているリゾート化構想に積極参加をしなければ、
    丹後ちりめんは観光ビジネスからも取残されてしまうだろう。

    4月24日には弥栄町で「あじわいの里」がOpenした。
    2年後には京都縦貫自動車道が宮津市までつながる。
    小中学校の完全週休2日制も同時期に始まる
    文化と伝統と美しい自然に囲まれた丹後が
    都会に暮らす人々のセカンドホーム的なリゾート地になることを期待している。
    異業種メーカーとの連携がヒット商品につながる
    「丹後の織技術は、すばらしい技術だから売れるはず、
    問屋が取り上げてくれるはず」と幻想を抱く中小経営者は極めて多い。
    自らマーケティング感覚を持ち、最終ユーザーをにらんだ製品改良など、技術以外の努力も欠かせない。

    独自技術に酔わず、販路に一工夫する。「売れてなんぼ」の精神が大競争時代の中小製造業の真の力を高めると思う。

    私の工房では豊岡市のBAGメーカーと提携してハイパーシルクのBAGを制作している。
    次の世代に機屋を残すには、異業種とも技術交流をしながら丹後でのような小さなメーカーブランドを数多く掲げて、消費者直販の丹後リゾート化構想に参加する事が現在の不況下では最善の方法だろうと思います。行政・丹後織物が一体となった新しい販路開拓の取り組みが急がれる。丹後織物産地には「待ち」の余裕はなくなっている。
    地域の独自性をどうデザインし直すのかが丹後の課題である。

    その地域でしか味わえない物や、体験できないこと、買えない商品など丹後地域がまるごとで消費者に仕掛けるPR戦略の重要性が この危機的状況の中で叫ばれています。
    丹後に対するお客様のイメージをどうデザインするかが、 今一番たいせつなことだと思います。

    BY...絹工房
    Producer 今井 英之

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